PDA を使ってナビゲーション そして 買ってみよう
PDA使ってバイクでナビゲーション
今回記載する内容は町中で見つけた物と、筆者が使っている環境も含め、
簡単なポイントをおさえつつ、PDAでナビするに必要な事を紹介してみます。
量販店で
PDAでナビ計画&何とか成功した事は、既に一部の方はご存じかと思いますが、
ドライバーズスタンド二輪館で、添付のPDA一体型GPS(簡易ナビ)を見つけました。
なにせ数年ぶりにお店に行ったもので、こんな商品があるの知りませんでした。
商品が専門店で発売されているのは知っていましたが、量販店で売っているとは思わなかった。
このPDA(マイタック・ジャパンのMio168シリーズ)はOSこそ最新では有りませんが、
昨年発売された画期的な代物です。(GPS一体化したのは初のモデルなので、画期的と表現)
OSはPOCKET PC 2003 SE が搭載されており、必要且つ十分なプラットフォームです。
細かな内容は抜粋したカタログ(添付)か、ネット検索(Mio168RSで検索)でご覧下さい。
問題なのは、本体+基本パッケージ(地図付き)=約7万 と高価な事です。
但し、この機種以外で本気でナビするには、約10万の投資が必要ですから安いとも言えます。
(個人的には高いと感じますが・・・PDA初心者なら手軽に使えるから安く感じるかも)





筆者のナビ
OSの異なる複数のPDAをナビ化してみましたが、最初の1台は投資費用が約3万になりました。
2台目以降はGPSユニットを使い回せるので、本体価格+地図代(機種が異なれば)で済みます。
上記の7万もする市販品との価格差は、まず本体は安い中古を探し、使える様にセットアップ、
そしてGPSユニット、専用地図ソフトを個別に揃えたので、安く仕上げられています。
注意点
PDAの内蔵メモリ領域が32MBでは、地図を入れるには厳しいと感じます。
47都道府県で1エリアしか入れられない地域も有ります。(移動範囲が1つなら問題無いですが)
実用性を考えると内蔵メモリは64MBが好ましいのですが、本体価格がかなり高くなります。
出来ればCFスロットとSDスロットがあるモデルが適していますが、こちらも高いくつきます。
ここら辺が機種選びのポイントになるんですが、投資金額に上限無いなら問題有りません(笑)
今回構築したケースでは、CF型GPSユニットを挿すのでCFスロットは使えなくなります。
地図を格納するのはSDか内蔵メモリとなる訳です。(CFとSDが逆のケースも有ります)
因みに、大都市部(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡)の地図は20MB程度になりますが、
他の道府県は32MBに3県ほど入れても余裕があります。これは詳細地図が含まれていない為です。
(住宅密集地の詳細地図なので、ツーリングユースでは全く使わない地図情報です)
なので、大都市部を入れなければ(上記の理由から、ツーリングでは必要無い)32MBで足ります。
# 使い方を工夫すれば安く仕上げる事が出来ると言う意味で記載しておきました。
安く手軽に使う
色々とPDAを使いながらGPS化し、実験した上で安くて簡単にナビとしてお勧め出来るのは、
中古のMI系のザウルスか、POCKET PC、POCKET PC 2002の3タイプです。(2003以降は高価)
Win CE系のHANDHELD PCでもナビは出来ますが、キーボード付きなのでコンパクト性に欠けます。
タンクバックに入れて使うのではなく、途中の休憩ポイントとかで取り出して見るならお勧めです。
この場合、キーボードがパソコンとほぼ同じなので、入力が容易である為、情報入力がスムーズです。
MI系ザウルスのメリット
中古でも上位機種が1万5千円以下で程度良好な綺麗な物が入手出来る点と、
CFスロットとSDスロットが標準、消費電力が少ない、充電池がMDプレーヤーと共通な事。
(MDと共通の為、バッテリ入手が家電量販店で手配出来ます)
MI系では3種類をお勧め出来ますので、お好きな物をチョイスすれば良いかと思います。
(MI-E1、MI-E21、MI-E25D)
SDカードも安くなっているので、1GBですら5000円弱で入手出来ます。
それに地図の呼び出しにしか使わないので、ハイスピードの高価なメモリは不要です。
POCKET PC系のメリット
各メーカーから様々な機種が出ていますので選択肢が有り、万人向けな機種が多いのが特徴です。
本体内蔵メモリが32MBで、CFスロットだけ装備されている機種であれば1万以下で入手出来ます。
程度が良くない機種ならば、CFスロットとSDスロットがあるモデルが同じ金額で入手出来ますが、
動作が不安定であったり、液晶がキズだらけだったり、何かしらの不具合があるのが大半です。
購入する際には十分注意しましょう。当たりハズレが多いので、状態を見抜く目が必要です。
中古品の場合、動作確認が出来ないものが少なくありません。(店員に聞いて納得してから購入)
ネットオークションで購入するにしても、動作確認と状態を十分確認してから入手してください。
代理出品者や、PDAを使ったことがない方のオークションは、動作不良が多いと聞きます。
使っている人以外は、何処がおかしくて、何が問題なのかが分からないのが理由です。
SDカードに関しては上記同様です。
液晶画面
サイズは3.5インチ液晶なら安くて十分使える大きさです。欲張ると4インチになりますが高くなります。
液晶の仕様は反射型を選択すれば、屋外での視認性が良いです。
半透過型でも見えますので、よほど出ない限り見えないというのはありません。
但し、パソコンの液晶モニターと同じ仕様では、太陽光の下では殆ど見えません。
また、夏場の強い日差しの中では、流石に目が眩しく、どれも見やすいとは言い難いのが現状です。
室内で日陰にモニターがある環境ではないので、バイクで使う=多少の不便は承知の上って事で。
消費電力の違い
ザウルスに比べるとPOCKET PC系は、機種により1〜2Aほど余計にかかるものが存在します。
バイクで使うのは小電力が好ましいのですが、最大で3Aを流すのがネックになると思います。
バッテリが元気なら良いのですが、多少弱り気味だとザウルスの方が優しいのかもしれません。
PCとのデータ共有
POCKET PC系ではパソコンとデータの共有(ワード、エクセルなど)出来ますが、
ザウルスはメモ(txt)程度が共有出来るのみです。(別売り専用ソフトでなら範囲は広がります)
画像(bmp,jpeg,gif)やhtmlはどちらも大丈夫ですし、動画(mpeg,wma)も再生出来る場合があります。
データのコピーはケーブルでデータ授受しなくても、メモリカードで出来ますし、赤外線も使えます。
わざわざ高価な専用ケーブルを買う必要は有りませんが、社外品なら安く入手出来るので参考まで。
尚、POCKET PC系ならアウトルックで予定表、アドレス帳が共有出来ます。
通信して情報入手
どのPDAでもデータ通信カードを携帯していれば、ネット検索で情報入手出来ます。
勿論、メールも出来ますが、やはり出先の今居る場所の情報が入手出来るのは強みです。
例えば、美味しい蕎麦屋とか、温泉、公衆浴場、湧水地、観光ポイント、ねずみ取り情報、
キャンプ場、旅館、バイクショップ、口コミの食堂、リアルタイム天気情報、渋滞情報、etc。
あらゆる情報が自宅のパソコンと同じような環境で使えるのは、PDAを持ち出した時の醍醐味。
市販のデジタルマップを購入すれば、指定した場所のタウン情報が入手出来るものがあります。
データが消える?
両者の違いで気になる点というか、知っておいて貰いたい事が1つ有ります。
ザウルス(Linux系を除く)は内蔵充電池が空になっても、内部メモリに保存された内容は保持されますが、
ザウルス以外の機種では電池切れ起こすと、内部のメモリ内容は全消去(初期化)されます。
これは仕様ですので仕方有りません。充電はこまめに行うのが通常の使い方です。
機種によっては数時間〜24時間まで内容を保持してくれる、いわゆるメモリ効果がありますが、
基本的には電池切れ起こしたら、ザウルス以外の機種は初期化されるものと思って下さい。
本体の充電池の駆動時間は、使用頻度、使うソフト、その環境で大きく異なります。
データ通信カードを挿してメールやネットをした場合、バックライト点灯で1時間の機種も有ります。
上手く使えば3時間以上持たせる事も可能なので、一概に何時間持つとは言い切れません。
本体のみでメモやデジカメ画像の確認を行っている程度では、通常3日程度は持つはずで、
何もしないで放置してても、1週間から1ヶ月は放電しないでメモリ内容を保持しているはずです。
中古で購入した場合、殆ど充電池がヘタっているので以外と短く、1日持たない物もあります。
専用の充電池は純正以外で購入すれば安いので、予備を兼ねて買い換えをお勧めします。
バイクでナビするには
PDAに電源供給は必須と考えれば、機種は何選んでも大丈夫です。
電源の確保はバイクの機種毎に異なるので、最適な取り出し口を検討して下さい。
本体はタンクバックのマップケース(最上面)に入れれば見やすい位置で、防水も兼ねられます。
ハードディスクが入っていない(ザウルスはLinux系を除く)ので、振動対策は必要ありません。
専用のタンクバックを使うのも手ですが、高価な上、容積が小さいのでお勧めは出来ません。
但し、ワゴンセールで叩き売りされている場合がありますので、そのときは買いましょう。
日帰りツーリング程度には使えるはずです。
PDAでナビするメリット
一番に、今現在の居場所が把握出来る事と、目的地までの距離、方角が把握できる事です。
次に、車用ナビに比べて安い事、振動に強い事、コンパクトな事、外でも画面が見やすい事、
消費電力が少なくバッテリに優しい点、コンパクトで持ち出しが容易である事です。
タンクバックに入れておけば、バイクから離れる時はバックと一緒で、盗難の心配は有りません。
但し、外部電源コードは抜き忘れない様にしましょう。無理な力が掛かると本体コネクタが損傷します。
電源
バッテリから電源を引く場合、12Vを100Vにして、ACアダプタで使うのが良いと思います。
もしくは、必要な電流が有られるコードから+電源を引き込み。100Vにする方法です。
USBケーブルで充電出来る機種も有りますが、USBの供給出きる電流は上限が有りますので、
お使いになるPDAの容量を加味して使えるか否かを判断して下さい。
(充電だけなら使えますが、ナビしながらでは電流が不足する機種が殆どだと思います)
防水
機種により専用防水ハードケースが用意されていますが、市販の汎用防水ケースでも十分です。
手軽なのは調理用パックを使う事ですが、そのままでは使えないので多少工夫は必要です。
地図ソフト
ネットで検索すればPDAに使えるデジタルマップが数種類出てきます。
価格もピンキリなので、必要に応じて選択してみて下さい。
(PDAにより使える使えないがありますので、注意しましょう)
その他
ナビとしては使わないのであれば、PDAの選択肢が増えて安く入手出来ます。
パソコンデータの共有、バイクの燃費、ツーリングメモ、予定表、画像保存等。
Palm系のPDAでは燃費計算のフリーソフトが有りますので、簡単に区間毎の燃費が表示されます。
(Palm系には Palm と クリエ が有名です)
おもしろい使い方
例えば、殆どの方がお持ちのツーリングマップルの必要なページだけスキャンし、
画像データとしてパソコンからPDAに保存すれば、ツーリングマップルのデジタル化が出来ます。
画像の拡大縮小は本体で出来る機種も有りますので、以外と使い道はあります。
予めコースを決めておけば、画像にコースを赤線で書き、立ち寄りポイントを追記すれば、
紙の地図より充実した内容となり、自分なりの使い勝手は向上するはずです。
同じコースを選択しても、パソコンにデータを保存しておけば、いつでも持ち出せます。
ツーリング行くときは自宅のパソコンで情報収集されていると思いますので、
そのついでの作業故に手間は掛からず、楽しいプランニングになるのではないでしょうか。
画像を保存しなくてもツーリングルートを文字情報として入力し、PDAに入れて持ち出せば、
何号線を走って、何処で曲がるのかを、交差点名称や、ランドマークで補足しながら文字入力し、
文字情報の簡易ナビとして活用出来ます。(ラリーで使う専用マップみたいな感じでしょうか)
文字情報や画像情報を表示させたまま使うなら、内蔵充電池だけで1日十分持ちます。
電源ボタン1つでオンオフ出来るので、電源消費を抑えることも簡単に出来ます。
出先の気になるポイントはメモ帳を立ち上げて記録すれば、帰ってからのツーレポも充実します。
デジカメ付きPDAであれば、それらのポイントや景色を記録として残せる点も魅力です。
最後に
PDAは使う人によって色々な使い方、使い道が出来るデジタル機器です。
雨天でバイクに乗れない日に、パソコン使ってツーリングのシュミレーションしてみては如何でしょうか。
パソコン側では、出発地点、複数の中継ポイント、目的地を登録すれば、
平均走行速度、平均燃費、燃料単価、高速を使う使わない等で、簡単なシュミレーションが出来ます。